この国「エピロトロニカ」にはかつて、メトロピリカと呼ばれる姫がいた。メトロピリカは民の祝福を受け、「エピロトロニカ」で幸福に暮らす、はずだった。生まれたばかりのメトロピリカの首には大きな痣があった。これはこの国に伝わる竜の伝説によると、いつか「エピロトロニカ」を滅ぼす忌み子につけられる神からの啓示であった。その伝説のため、メトロピリカは早々に殺されることとなる。

しかし、そのメトロピリカが殺される前夜、一人のメイドが赤子のメトロピリカを抱いて逃げ出した。彼女は追手から逃げながらもメトロピリカを守り抜き、隣の小さな国「トールロレニカ」へと届け、そして力尽きた。

それから4年後、「エピロトロニカ」に王女レトロピリカが誕生する。忌み子の後に生まれる姫は救世主たらんとする「エピロトロニカ」の伝説を元に、大切に、大切に育てられたレトロピリカは、「エピロトロニカ」の光である。

そんな幸福な「エピロトロニカ」に、突如不穏な影が訪れる。レトロピリカの16歳の誕生日。それは二十歳になったメトロピリカの復讐の機会でもあった。

メトロピリカを拾った「トールロレニカ」の当時の政治家たちは、国の勢力拡大を狙っていた。そこで目をつけたのが、メトロピリカを捨てた「エピロトロニカ」。この国を攻略する際に必ずや、メトロピリカが弱みとなるだろうと。そう考えた「トールロレニカ」を逆手に、メトロピリカは「トールロレニカ」の女王と成り上がった。

そしてついに、シナリオの日がやってくるのである。

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メトロピリカは侵攻を始める。二人の姫が生まれてから、初めての戦争。その火蓋を切られた。